ラブ&トラップ

「わかりました。」


「じゃぁ、着替えてきます!」


店長が戦陣をきってフードコートにあるバックヤード用入り口に入る。


私はそんな店長の後を必死に着いて行った。


背が高くて足が長いからか、歩くのが早いんだもん。


「俺もこの仕事やるのは始めてで、研修も2週間前に始めたばっかりだから、頼りないところも多いだろうけど、よろしくなー。」


私の方にも振り返らず言った店長の声は、店長が切り歩く空気と一緒に私の耳に届いた。


なんか話しづらい人かも...。


さっき小野さんの前で挨拶したときとはちょっと違う雰囲気。


ぶっきらぼう。


そんな言葉が脳裏をかすめる。