ラブ&トラップ

「じゃぁこっからは問題に対する答え。」


「え?」


私が店長の前に掲げていた"3"を現す手をそのまま上から握られる。


「ひとつめ。俺はおまえの気持ちがあの男に向いてないことだけ分かれば十分だ。」


握られた手の大きさに驚く暇もなく、手が熱を帯びる。


「ふたつめ。なんでもひとりで抱え込んでもいいことねーから、少しは俺を頼れ。」


静かな車内に響く店長の低い声での答えに心臓が騒ぎ出す。


「みっつめ。前者の女と男だってのは理解して接してる。俺はもうガキじゃねーし、女遊びはしない主義だ。でも後者の仕事仲間ってのは、関係ねーよ。勤務時間が終わった今は、前者の女と男に該当する。」


握られてた手を強い力で引っ張られて店長の上に倒れ込みそうになるのを、運転席の座席にもう片方の手をついて免れた。


おかげで昨日テーブルにぶつけた左手や腰の打撲が痛んで顔を歪ませるけど、下を向いて顔にかかる髪で隠す。


店長の身体が私に近付いてくると思ったら、私の耳元に寄せられた店長の口が言葉を発する。


「だから店長って呼ぶな。どこいってもその呼び方すんのはイラつく。」