ラブ&トラップ

「あれ、起きてたの?」


石けんのいい香りを漂わせて、まだ濡れてる髪をタオルで拭きながらキッチンに顔をだす。


「目覚めちゃって。かずくんごはん食べるでしょ?」


「うん。今日は煮物?俺玉子焼きも食べたーい。」


お味噌汁を温めてる私に後ろから抱きついてくるかずくん。


「はいはい。でも離れてくれないと作れないよ。」


「はーいっ。もー、最近ちーなは冷たいよなー。」


かずくんがリビングでテレビを付けたのを物音で判断して、冷蔵庫を開ける。


あ、ハム。


玉子焼きより、目玉焼きが食べたかったなぁ。


そんなことを思いながら、ふと頭に浮かんだ人物の顔をもみ消して玉子を割る。