ラブ&トラップ

ちょっぴり苛立ちながら、なんとかひとりでまくり上げた不格好な袖を見つめる。


あの店長と上手くやっていける気がしない。


他の人たちが、何倍も素敵な人たちだといいなぁ。


耳障りな鈴がなる鍵で倉庫を施錠してお店のある方へ戻った。


「鈴神さん、戻ってきたね。紹介しよう。一緒に働く瀬名さんと林田さんだ。そしてこちらが鈴神さんです。」


小野さんの隣にいた女性2人と軽く頭を下げ合う。


「昼間の研修はこの3人で主に行っていくからよろしく。じゃぁ瀬名さんと林田さんは着替えてきてください。」


私が持っていた鈴の付いた鍵を2人に渡すと、2人もこの鈴何?って顔をした。


その気持ち、ものすごくわかります!


昔おばあちゃんが財布をなくさないようにと、大きな鈴を付けていたのを思い出すもん。