「ワトコ、言っておくがここは現実だぞ。本の世界ではない」 「あ、今私の事バカにしたでしょ」 羽兎は怒ったように頬を膨らませた。 「だったら見てみようよ。 もし本当だったら木にロープのアトが残ってるはずだから!」 「分かったよ」 二人は木の下へ歩き出した。 木の高さは大体5メートル前後。 家の屋根の高さくらいまで伸びている。