「でもどうやって離れの二階からあそこまで移動したんだ?」 すると羽兎はニヤリと笑った。 まるで『私には分かりますよ!』みたいな風に。 「もしかしたら分かっちゃったかも」 羽兎の言葉に紘哉は不思議そうな顔をした。 「どういう事だ?」 「簡単な事だよ。まず母屋と離れの特徴は?」 「……左右対称とかそういうことか?」