「まぁ羽兎さんはともかく、お前が本気で探偵やってるって事を証明すれば許してやんよ」 そう言って恵一は再びコートの内側に手を突っ込む。 そしてようやく彼が取り出したのは、何やら大切な書類が入っていそうなクリアファイルだった。 「ここに被害者の解剖記録がある。これを当ててみろよ」 「えーっ!!」 羽兎が驚きの声をあげる。 それを見た恵一は、勝ち誇ったようにニヤリと笑った。 しかし、紘哉は表情一つ変えずに腕を組んだ。