「依頼内容は?」 「すんません。忙しいんで後日伺います」 そう言って女性は一方的に電話を切ってしまった。 紘哉は舌打ちをして自分のデスクへ戻っていった。 「後日伺いますってなんだよ」 ボソッと呟く。 久しぶりにこんな変な電話を聞いた気がする。 ハッキリ言って無視したい。 そして無性にイライラする。 紘哉は意味もなく手元にあった本を開いた。