早裕は紘哉から離れフッと微笑むと、クルッと背を向けて歩き出した。 一部始終を見ていた恵一は、早裕と紘哉の顔を交互に見る。 そして―― 「お前……!俺に見せ付けるとはいい度胸だな!!」 「いや、別に俺はそんなつもりは……」 「ちくしょー!!」 「話聞けよ!!」 紘哉の呼び掛けも虚しく、彼は背中を向けた。