こちらミクモ探偵事務所


「そうして産まれたのが隼美よ。私のプライドはズタズタになったわ」

「そうだったのか……」

紘哉は早裕のおろした長い髪を弄んだ。
彼女はされるがままに、紘哉を見ている。

「もう誰も信用できないのよ。男の人なんか、甘い仕草を見せつけるだけで、コロッとなびく」

「……」

「アナタはどうなの?」

早裕は紘哉の頬に手を添えて問いかけた。