「私はお姉ちゃんと違って許嫁を捨てたの。古い格式に囚われたくなかったし。 それで……大学を卒業して以降、色々な男性と付き合ったわ」 「それって……色々とまずいんじゃ?大丈夫なのか?」 そう言いつつ彼は、人差し指で早裕の顔の輪郭をなぞった。 思わず縮こまる早裕。 しかし、彼女はすぐに挑発するような目で紘哉を見た。 「じゃあ、これならどう? 私の元カレの中に隼美の父親がいるって言ったら」