興味津々で箱をいじる羽兎とは対照的に、恵一は顔を強ばらせた。 「お前……何考えてるんだ?」 「何って事件の事だが?」 「そうじゃなくて!だってあの箱、超小型ナイフが入ってるんじゃ……」 「んな危険物入ってるわけねぇだろ。バーカ」 紘哉はキッチリとネクタイとスーツを整え、二人の前に立つ。 「ワトコ、その箱返せ」