「……?」 彼の行動の一貫性の無さに疑問を持った羽兎は首をかしげた。 そんな彼女に目もくれず、紘哉は電話の向こうの相手と話し続けている。 「……そうか。血液検査の結果が出たのか。それで?……」 なぜだか段々と寒気がして、羽兎は部屋の入り口へ後退りした。 その時、急に体が締め付けられた。 人の腕だ。見れば分かる。 振り返ろうとすると、首筋に冷たいものが触れた。