「はっ!」

ビシッと敬礼をする羽兎。
自分でも何がしたいのか分からなくなってきていた。

「任務は簡単だ。……ただ大声で話せばいい」

「はい!?」

羽兎の顔が一気に訝しげになる。

物置部屋の窓とドアは開いている。
ここで大声を出せば近所迷惑になること間違いなしだ。

紘哉は羽兎を一瞥すると、ポケットから白い何かを取り出した。