紘哉が電話から耳を離すと、慌てた声が聞こえてきた。 『待て待て!ちゃんと用件はあるから!!』 「何だよ。早く言えよ」 『本当に冗談通じないのな』 「余計なお世話だ」 『まぁ、いいや。 何かな、上司が許可出してくれたからお前らも自由に現場に入ることができるようになったぞ』 「と言うことは?」 『依頼だ、探偵さん。よかったな。 本当は他の人に頼む予定だったらしいけど』