懐中電灯で照らしながら紘哉はボソッと呟いた。 そして、何気なく焼却炉の中に手を突っ込んでみる。 「……ん?」 手の先に何か触れる。 彼はそれを引っ張り出した。 どうやら燃え残りらしい。 懐中電灯で照らした。 「これは……!」 一つはフワフワした布の切れはし。 もう一つは薄くてしっかりしている布の切れはし。 どちらとも血痕が付着していた。