「出張ですか……どのくらい行ってるんですか?」 「今年で丸7年ですよ」 「7年……」 それを聞いて、ある人物が紘哉の脳裏をよぎった。 思わず動かす手が止まる。 「じゃあ、隼美ちゃんは……?」 「はい、お恥ずかしながら……」 そう言って優は視線をそらした。 早裕も目を伏せる。 隼美は5歳。 普通に考えたら産まれるはずがない。 この期に及んで浮気とは…… 紘哉は眉をひそめた。