「――あれ?今ワトコちゃんの叫び声が聞こえたような」 「そう?分かんなかったわ。勘違いじゃない?」 その頃、台所では早裕と優が夕食の準備をしていた。 二人とも手際がよく、テキパキと料理を作っていく。 ふと、優が口を開いた。 「早裕ってさ、紘哉さんの事好きなの?」 「……え?」 早裕の手が止まる。 優は小さくため息をついた。 「図星ね……」