「……お前やっぱり聞く気無いだろ」 「ありますよ。だからとっとと話してください」 「……」 紘哉は口を閉じた。 二人の間に訪れる微妙な沈黙。 しばらくして、羽兎が慌てたように手を振った。 「え?言ってくれないの?」 「言うも何も言う必要ねぇだろ」 そう言って紘哉はスタスタと歩き出した。 その後ろを羽兎がバタバタと追いかける。