「紘哉さん、どこに光当てた?」 「あ?顔だけど……」 「その時、ロープ見えた?」 あの晩の記憶を辿る。 そんなもの…… 「見えてたら口に出してる」 「そうだよね。それに私は全然違うところに光当ててたし」 「どこだよ?」 「怪盗仮面の持ってた袋」 「そんなもん持ってたか?」 羽兎はびっくりして紘哉を見る。 顔には出さなかったものの、紘哉は若干不安を覚えた。