キャタツの頂上まで来たとき、何を思ったのか羽兎は木の枝に飛び乗った。 まるで野を掛ける兎の如く。 若干枝がミシミシ言っているが。 「うわぁー!やっぱり高いなー」 「何してんだよ」 下から紘哉に声をかけられ、羽兎は彼を見下ろした。 「何か怪しいロープの結び目があったのー!」 「怪しいロープ?」 「うん!ちょうどブランコのロープの隣あたり」 「なるほど……」 「しかも何かで切られたアトもあるのー!」