「…絶望」

その言葉を口にしたのは
きっと初めてで、

人生における屈辱を味わったのも
きっと初めてだった。

「お嬢ってこれほどまでにバカだったんスか?」

「死ねカス」

「そのまま返してやるよ」

「…」

もう…お嫁にいけない。

これも全部全部コイツのせいだ!

あー!!!!!!!


「お嬢はバカでドジでなんもできねえ、」

「この俺様がいねえと咲かねえんだよ」


この生意気執事と出会ったのは

ほんの数時間前のことだった。