カタカタカタカタカタカタ キーボードの音が暗い室内の中に響き渡る。


いつからこうしているんだろうか。


自分はもう二度と外の世界にはもどれないのであろうか。それでもいい。自分なんて人間はいてもいなくても同じなんだ。


カーテンを閉めきっているせいか時間も何年何日かも、ましてや朝か昼か夜かもわからない。


親も諦めた。そこらの引きこもりと違い広告収入やアートデザインで日々暮らすぐらいの金なら稼いでいる。正直引越しなんかいつだって出来た。


なのに引越しをしない理由。それは、この部屋が自分にとってのカオスであり、この世界以外には一切興味がないからであり、もうひとつ理由があるとすれば、外の世界をこれ以上知りたくないからである。


もうあんな世界は必要ない。自分だけがこの部屋の主。この部屋こそ自分の中の世界なのである。


いつまでも引きこもりながら小金を稼ぎこの部屋の主でこの部屋の王様であるはずだった。


だが彼がこの部屋にはいれなくなってしまう。あの恐ろしいゲームによって…。