甘い旋律で狂わせて

よく見れば見るほどに、透明感のある瞳。


色素の薄いその瞳に見つめられると、鼓動が速くなるのを感じた。



「僕は色々な場所で弾いてるけれど、この店は特別なんだ。親友のコイツがやってる店だからね」


ネオはそう言って、顎で玲さんを指した。



「申し遅れました、玲です。ネオと知りあいだったんだね」


相変わらず爽やかな笑顔で、一礼した玲さん。


「でも、ネオには気をつけてね。女みたいな顔だけど、中身は猛獣だから」


茶化すように意地悪に笑い、玲さんはあたしたちの座っているカウンター席を離れて行った。


ネオは困ったような顔で少し笑い、あたしの方を見た。


「猛獣か、すごい言われようだな」


その整った笑顔に、どこが猛獣だろうと考えてしまう。


女のあたしでさえ羨んでしまうほどの、綺麗な顔立ちなのに……。