甘い旋律で狂わせて

「こちらは、花音さん。以前、永都が教えていた生徒さんでね。今はネオの……」


「永都の、生徒さん?」


彼女は薫さんの言葉に目を大きく輝かせ、そしてあたしの手をそっと取った。



「永都が、お世話になっています」




ほほ笑みながら、そう言った彼女の言葉に

あたしは頭の中が真っ白になった。




突然の予想もしない言葉に、思考が固まって言葉も出なかった。




「ねえ、今日は永都は来てないの?」



そう言い放った彼女の言葉に、何を言えばいいのかわからずに


視線を薫さんにやると




薫さんは、少し悲しげな瞳を揺らし

そして、あたしに何かを伝えるように



ため息を漏らして、首を小さく横に振った。