甘い旋律で狂わせて


――人間は、思いもよらない何かを突き付けられたとき

自分の感情のコントロールさえもできなくなるほどの事実を突き付けられたとき


きっと、心の奥底に秘めた、本当の自分の感情が殻を破って出てくるのだろうと思う。



自分でもよくわからないほどに、衝動的に反応して行動をしてしまうのは、きっとそれが心の奥に押し込んでいた本当の自分の感情だからでは、ないだろうか。



だとすれば人間は、本当の自分の感情をどこかに隠して、普段はうわべだけの感情を表面的に行動へと移しているのだろうと思う。



だけど、ふとした瞬間に、それは音をたてて崩れていってしまう。


自分の感情をコントロールできなくなった瞬間に、取り繕っていたような自分の表面的な感情は、真実と嘘の境界線をなくしてしまう。