甘い旋律で狂わせて

玲さんの穏やかな口調は、耳に心地良かった。


少しだけ、波立った心が落ち着く気がする。



「花音ちゃんは、笑顔が似合う。今日だけ泣いて、明日にはかわいい笑顔を見せてよ?」


「ふふっ、軽いよ玲さん」


「だね」


何気ない玲さんの言葉が、胸に沁みる。


沈んだ心に、少しだけ光が差した気がする。




「玲さん、ありがとう」



そう言って、またグラスを持ったその時だった。