甘い旋律で狂わせて

やがて永都先生も、そんなネオに憧れてピアノを始めた。


その頃の永都先生は、ネオほどの才能があるわけでもないけれど、純粋に趣味のひとつとしてピアノを楽しんでいた。


「だから、永都はよくネオにピアノを教わっていたわ。一緒に連弾をしたりね、並んでピアノを楽しそうに二人で弾いていた。

あの頃の二人はとても仲が良くて。ピアノで会話をしてたんじゃないかっていうぐらいね。二人を繋げていたのは、間違いなくピアノ…音楽だったんでしょうね」


ピアノが、音楽が、二人を繋げていた。




楽しい時も

悲しい時も

怒ったときも

ケンカをしたときも


ピアノが二人を笑顔にして

心を繋いだ。





それこそが


二人が光溢れた場所でいられる


唯一の手段だったんだ――……