甘い旋律で狂わせて

――そのことを話す薫さんの表情は、とてもつらそうだった。


遠い昔を思い出し、悲しげな瞳で二人の写真を見つめながら語る薫さんに

あたしも胸がギュッと掴まれたように苦しくなった。





ネオは生まれつき、心臓が弱かったんだという。





それに合わせて病弱で

運動をすることも、幼いころから制限されていた。




何度か手術を繰り返し、大量の薬で命を繋ぎとめていたという。






――それは、あたしが初めて知った、ネオの真実だった。