甘い旋律で狂わせて

「それね、飾ることにしたの。永都も喜ぶでしょうからね」


あたしがその写真立てをじっと見つめていたら、薫さんは感慨深そうに、そう言った。



改めて二人の写真を見ると

なんだか、やっぱり同じ顔なのに纏う雰囲気が全く違うんだと思った。



キラキラした瞳で、にこやかに笑う永都先生と


笑っているのに、どこか笑っていないような

何かを隠すような複雑なネオの表情……。



あたしと一緒にいる時もそうだ。


ネオはいつだって、心からの笑顔を見せることはない。




――あたしは意を決したように薫さんに向き直って、口を開いた。



「あのっ…、今日はあたし、薫さんに聞きたいことがあって来たんです」