甘い旋律で狂わせて

「あたし、最低だっ……」



溢れだす涙で、前が見えない。


広い船内、どこを歩いているのかもわからない。



すべては自分が悪いんだ。

自分自身がまいた種だ。


今さらこんなふうに嘆いたって、もうネオにあわす顔なんてない。



悠貴に愛してもらう資格さえない。



でも、本当はわかっていたのかもしれない。



心の奥底にある深い傷を、そっと撫でてくれる優しい音色。


それが、ネオの音色だったんだ。



どんなに拒もうとしても、ダメだった。


本能が、ネオを求めていた。



永都先生に似ているから?


そうだとしても、構わなかった。



あたしの心は、ネオを必要としていた。