甘い旋律で狂わせて

あの日。

悠貴が来なかったあの日。


あたしは一人で、この船に乗った。


そして、あの音色に出逢った。



ネオに、出逢ったんだ。





――嫌な予感が頭をよぎった。



もしかしたら、ネオがこの船にいるかもしれない。


あの日と同じように、ピアノを弾いているのかもしれない。



このまま船に乗ったら、あたしたちはネオに会ってしまうかもしれない。



もし、あの日のようにネオがピアノを弾いていたなら

あたしは悠貴にどんな顔をすればいい?