甘い旋律で狂わせて

だけど……

もう、後戻りはできなかった。


悠貴の両親もあたしの両親も、みんなこの結婚を勧めてくれたし。

これ以上断り続けることなんてできなかった。



これで両親を安心させられるなら、それでいいんだと思った。




悠貴と結婚する。

それできっと幸せになれる。



そして、きっとこの“心の傷”も癒される。



そう、思い込むようにした。