彼氏依存症




すき屋を出て、また「いっちゃう〜?」のノリで、今度は京都の将軍塚の夜景を見に行くことになった。



この時、夜景なんてつれていってもらったことがなかった私は、楽しみでしょうがなかった。






「うわあ〜…綺麗〜…」





初めて観る夜景。


感動した。





この時、すでに0時を回った頃だったと思うが、他にも見物人はたくさんいた。




まだ3月上旬のため、肌寒く、愛美と腕にしがみつき合いながら夜景を眺めていた。






男の子2人の姿を探すと、2人は段差に座りながらタバコを吸っている。



私の視線は、黒のライダースを着ている彼にうつってしまう。



いつもの惚れっぽい癖なのか、本気で気になっているのか、自分でもわからなかった。







「…あ、犬!」






愛美の言葉に、我に返った。


私たちの近くに、黒っぽい1匹の犬がいた。






「ほんまや!首輪してる…飼い犬かな?」


「人に慣れてるなあ!」




私たちの足元に寄ってくるほど、その犬は人に慣れているようだったが、少し汚れている気もした。