ACTについて、車を降りたところで初めて2人の顔を見た。
年上と言われても気づけないくらい、少し大人っぽい雰囲気の2人だった。
愛美が言っていたとおり、あまりはしゃぐ雰囲気ではないクールな2人だった。
先に歩く男の子2人の後ろで、愛美とコソコソ話をしていた。
「ちょっと雰囲気、いいなあ」
「駿哉くんやろ?かなみ好きそうやと思ってた(笑)」
中学の頃から、恋ばなばっかりしていた愛美には、私のタイプもお見通しのようだった。
2人で笑い合いながら、店内へ入る。
ま、いつもの惚れっぽい癖の前触れやろ。
と、私は思っていた。
ボーリングのチームはグッパで決めることになった。
なんと、最初に駿哉と同じチームになり、初っぱなから緊張!
ミスったらどうしよう
ミスったらどうしよう
ミスったらどうしよう
それしか頭になかったのだが、案外うまくいき、スペア。
「おおっ!」
背後から3人の声が聞こえる。
自分でもびっくりだった。
「や…やった!」
ぎこちない笑顔で席へ戻ると、駿哉が片手を上げた。
えっ…?えっ?
私はパニックになった。
なっ…なになになに!?
とりあえずハイタッチをしてみたら、そういう意味だったみたいで、駿哉はタバコを吸いながら少し笑ってくれた。
愛美を見てみると、愛美はなかなか下手くそなようで、「えーっ!」とガーターなどになっていた。
それを見ながら私は、やっぱり愛美は女の子らしいな〜と思っていた。
この2人もやっぱり愛美狙いなんかな?
…駿哉くんも?
ちょっとだけ、もやもやした。
この時から、ちょっと駿哉の気持ちが気になっていた。

