3月8日。
「ごめんっ!今おわった!」
「おっ!おつかれ〜♪」
教習が終わり、送迎バスの中で愛美に電話をし、愛美の明るい声が返ってくる。
まだ約束の時間まで余裕があったため、愛美の家へ向かう約束をして、電話を切った。
めんどくさい教習も終わり、少し私の気持ちはウキウキしていた。
門限が22時だった私にとって、夜遊びはあまりできなかったため、すごく楽しみだった。
もちろんこの日は、愛美の家に泊まることにしていた。
愛美の家に向かい、愛美の部屋の床に座って、時計を見る。
約束の時間まで、30分ほどあった。
「…で、向こうはどんな人なんっ?」
実は気になっていた。
相手がどんな人なのか。
愛美の知り合いはイケメンが多いから、イケメン?
それとも、ノリがいい人?
年上?同い年?
実はいろいろ想像していた。
「んーとなあ、1人は愛美のバスケの知り合いで、もう1人は全く知らんかったんやけど、どっちもクールな感じっ(笑)」
愛美は前日に、すでに3人で一度遊んでいた。
しかし、ぐだった感じで終わり、向こうがそれを申し訳なく思い、もう一度リベンジとして誘ってきたらしいのだ。
同い年と聞いていたが、少し私は緊張していた。

