呆れているということを伝えたくて、盛大に溜息を吐き出してはみたけどそれは千駿の馬鹿みたいな高笑いで掻き消された。
「あはは!反抗的な真子、嫌いじゃないよ?」
「(ドS発言…!)」
くつくつと喉の奥を転がすようにして笑う千駿。背中に悪寒が走る。幼なじみの脳内の気持ち悪さ改善策として、今すぐ熱湯かけて温めてあげたい。
だってきっと気温が低くて寒いから、こんなに頭に支障が出たんだ。
頭が固まって脳が上手く活動できていないに違いない。
「……真子、さ。」
にっこりと笑った千駿が次に発した言葉によって、自分の浅はかさにほとほと嫌気がさす。
「全部口に出てるってこと、気付いてる?」
嗚呼――…千駿の笑顔がキレている。
そこからは学校に着くまで悪魔との追いかけっこ。高校生にもなって何やってんだとは思うけど、だってやられる!


