その目、その声。




そう言った私の封筒を持つ手に、そっと自分の手を重ねた希月さんはふっと笑い。


「真子ちゃんがそればっかり言うから、金額ちゃんと減らしたじゃん。」



そう。先月までは30万入っていたのだ。

一人分の生活費にそれは多すぎで、そんなお金を貰うことも気が引けて、元々買い物もあまりしないから毎月20万以上余る。


それなのに、次の月にもまた渡されるからどうしようもない。



「先月の分も、その前からの分もあるし、いりません。」

「貯金すれば。」

「悪いです。」

「何が?真子ちゃんは―――――――…」






゙俺のモノなんだから、遠慮しなくていいんだよ。゙



――…貴方の゙モノ゙だから、尚更遠慮しますという言葉は喉の奥で飲み込んで口にはしなかった。