そう振り絞って訊ねた私の声は、情け無いほど震えていて。格好悪い、恥ずかしい。
俯いてしまった私を見て、不思議に思ったのか。千駿は再度「真子?」と私に呼びかけてきたから「ん?」と、精一杯に平然を装って見せた。
「仕事が入ったらしい。真子に謝っといてくれって。」
「そっか…、」
「ああでも、明日…」
と。
千駿が思い出したようにさらに言葉を紡ごうとした時。
「梅澤ー。」
教室に、優しさが溢れ出すような声が響いた。
波も千駿も、そして私も。その声の主に視線を送る。教室の後側のドア、そこに立っていたのは私の隣の席の…
「武居くん、」
先程如く、私の名前を呼ぶ武居くんは手招きして私を呼んでいる。
席を立ち武居くんへと近付けば、柔和な笑顔が私の頭上に降り注ぐ。


