その目、その声。




幼稚園の頃、千駿に抱いた嫌悪感は今でも消えることはなく。

まあ、それを抱いた理由はこれから嫌でも分かっていただけるかと思うんだけど。


さっきのやり取りでも分かるはず…!



まあ、言ってしまえばだ。

私はこの男が大嫌い。心底、嫌いなのである。



「ねえ、真子。」

「…。」

「ちょっと、聞いてんの?」

「…(無視、無視、無視。)」

「…シカトなのブス。」


はい、暴言ってか罵倒きたあああああああ!!

ついでに盛大に舌打ちまでしてくれる千駿。だって、返事したら面倒くさいことになるのは分かってるし。


第一、この男自体が面倒くさいんだから。



「………何。」


そんなこと言いながらも、返事をしてしまう私の口も面倒くさい。