「文化祭実行委員ー、今日の放課後、会議室なあ。」
担任の渋い声が教室に響き渡る。波と会話を交わしていた私は、深く溜め息を吐き出した。
――――文化祭実行委員、勿論、千駿の企みまがいな話を聞いた私は担任に「嫌だ」と言ってはみたが。
「駄目だもう決定」の一点張りでまったく取り入って貰えなかった。先生、絶対千駿に巧く口で言いくるめられたんだ…!
再度溜め息を吐き出した私の顔を覗き込みながら波は、どうしたのと問いかけてきたから。
先日の千駿の話をすれば、逆にいいじゃないと瞳をきらめかせた。どこがだ。
結局、嫌がる私の肩を叩き「頑張れ」と言われたことでこの話は強制終了させられた。
「(皆、千駿の本性を知らないんだ…。)」
二重人格の最低男のせいで、私の気分は下落傾向にある。