きっと私の服装を見てのことだろう。何せテイーシャツに黒色のカーディガンを羽織りジーンズ姿。
どう見ても学校に行く服装ではない。
「風邪ひいたっぽいから休む。」
「へえ、馬鹿は風邪ひかないって言うし馬鹿ではないみたいだね。」
嫌みかこの野郎。
千駿はくすりと笑うと私の前まで近付き。何だと警戒感を抱きながらも、見上げれば肩からずれていたカーディガンをかけ直してくれて。
「ちゃんと寝ときなよ?」
私の顔を覗き込みながら、そう、呟いた千駿の顔は本当に私を心配しているようなもの。
千駿らしくない、と。可愛さの欠片もない事を思ってしまう私の性格は歪んでいると改めて思った。
「夕方、寄るから。」
「…別にいい、」
「寄るから。」
「……。」


