昨日は、混乱してしまっただけだ。
私は決して、あの男が好きとかときめいたなんてことはない。
調子が、悪かったんだ……その証拠に。
「…39度5分…。」
朝起きれば、体が鉛のように重く怠さを孕んでいて。熱を計ってみると、結構あったというわけだ。
ガンガンと、頭には何か鈍器で殴られたような痛み。さすがに学校は波に電話して休むということを知らせている。
「…けほっ、」
咳をしても一人。まさにその通りで、私の家には家族はいない。
高校生からそんなこと、普通は出来ないだろうけど。私の家族は私だけ、つまり一人暮らしなのだ。
孤独を強く感じるのは初めだけ。今は、慣れてしまいそれが当たり前になってしまった。
あの日から、私は独り。
――…ただ、介入者はいる。