溜め息混じりに睨み上げながら、そう刺々しく言った私へ千駿はまた笑って見せ。
それはもう、飄々と。この男から発せられた言葉によって私の全てが大きく変わった…、気がした。
「嫌なら、俺と付き合えばいいじゃん。」
「……………は？」
千駿の声色は何時もと変わることなく「だからー」と語尾を伸ばしながら。私の顔を覗き込み微笑む。
「俺と付き合えよ。」
「…や、千駿、それは違うでしょ…！」
「何が？」
「(何がって…)好きじゃないのに、付き合うとかはオカシイじゃん！」
「ああ、それなら問題ない。」
明らかに焦りが見て取れる私とは対照的に。千駿は余裕綽々な笑みを未だ浮かべたまま。
当然とでも言うように、そう、言ってのけた。
