ぱっと見、瞬時に現状とこれからを予想することができた。
千駿の前に駆け寄った女の子は、゙可愛い子が沢山と有名な女子高゙の制服を身に纏い。千駿を見上げる頬を赤く染めている。
――――帰った方がいい。
第六感がそう言っている。なのに、私はベンチから腰を上げることが出来ず、ただ視線の先にいる二人を見据えていた。
「来てくれて、ありがとう!」
「いいえ。手紙くれたの、君?」
「はい…!そ、それで…お返事、頂けますか?」
何のお返事、なんて。
聞く必要はこれっぽっちもない。
女の子に向かって、綺麗過ぎて胡散臭い微笑みを向けた千駿は。次の瞬間、何故かその子から私へ視線を移したのだ。
予想してなかったことに驚き、それを逸らすという作業を忘れてしまった私。


