side:真子



母の葬儀が終わり、父が姿を消して。私が学校に再び登校するまでには4日ほど日があった。


空白の4日間を、埋めていこう――――。







葬儀が終わり、父が消え、私は取り敢えず希月さんが一人暮らししているマンションの部屋へと身を寄せていた。


初めの1日は、何事もなく。何時も通り優しい希月さんと過ごした。




―――そして2日目


私と、希月さんの人生は大きく変わり歪んでしまった。



「真子、大事な話があるんだ。」

「うん、何?」


小さく自分が座るソファーの隣へと手招きする希月さんへと歩み寄り、腰掛ける。

希月さんはにっこりと微笑み、私の手を握ってきた。顔を上げて希月さんを見た私は、ビクリと肩を跳ね上がらせた。





絡まった視線、だが。

その瞳が何時もと違い、何の感情も灯していないように冷たいから。私は逃げるように腰を引いた。


そんな私を見るなり、クツリと愉しげに笑った希月さん。




「俺が、藍野の家に来た養子だって話は姉さんに聞いたんでしょ?」

「……う、ん…。」