―――――――――…
―――――――…
その後は、引きつりながらも笑顔の写真を数枚撮影され。メイド組の皆に携帯で写メられ。
私のメイド服写真はクラス中だけはおろか、ほんの数分で他のクラスにまで出回ったらしい。
一生の汚点だ。なかなか着替えることも許されず、やっと制服に戻ることが出来たのはそれから20分ほど経ってから。
ふらふらと教室から抜け出した私は、何か飲みたいと自販機の前まで来ていた。
小銭を入れ、レモンティーのボタンを押せばゴトンと音をたて出てくる缶を取り出す。
プルタブを開け一口飲み込んだそれに、ふーっと息を吐き出した。
―――――…その時、
「かっわいーい。」
「ッ、」
いきなり耳元で、小馬鹿にするように囁かれたそれに私の肩は跳ね上がる。
勢い良く振り返り相手を確認すれば、意地悪なあの微笑が見え私はほんの少し肩の力を抜いた。


