「メイド組ー、こっち着てー!」
衣装係の子からの収集がかかり、私は頭を抱えたい思いでいっぱいになる。
待ってよ待ってよ、私がメイドなんて。似合うわけがないのに何で。
「……死にたい。」
「何言ってんの。ほら、早く行かなきゃ真子。榛原が笑ってこっち見てるよ。」
千駿の声につられるように俯いていた顔を上げれば、メイド組の子達が集まっている中で。
一際目立つ、高身長で綺麗な友人は私を見てニヤリと笑い。
「真子、おーいでー?」
手招きをする彼女の背中に黒い羽が見えるのは気のせいか。
逃げられないと分かっているけど、やはり逃げたい。全力疾走でこの場から逃げ出したい。
が。
それは無理な願いで。
はい行くよーと声高々と笑い混じりに私の襟を掴み、引きずるようにして連れてく千駿にもう抵抗は出来なかった。
…嗚呼、羞恥で死んでしまう。


