「真子先輩、澄江先輩と登校して来てましたよねっ!?」

「ああ…、うん。」


そのことか。
肯定を口にした私は、桃花ちゃんを見上げて目を瞬かせた。

桃花ちゃんの顔は今にも抱きついて来そうなほど高揚感が現れている。吃驚。



「いいなあー。澄江先輩と幼なじみなんて、羨ましいです。」


………は?

"羨ましい"ですと…?




な、ないないない…!!あの俺様野郎のどこがいいんだ。あんなん、最低と変態の塊みたいなものじゃないか。


「あんなん、最悪だよ!?桃花ちゃん見誤っちゃ駄目だよ!」

「えー。澄江先輩、1年生の中でもすっごい人気なんですよ。」




…ヘルプッ!!!!!!
1年生があの悪魔の餌食になってしまいます…!!!


「澄江先輩、格好いいです。」

と。付け足しのように呟いた彼女の頬は微妙に赤らめていた。