その目、その声。




「ち、千駿…!何ハートなんて付けてんのよ馬鹿じゃないの!!」

「なーにキレてんの真子。ほんの遊び心じゃーん。」

「い、今すぐ変える!」

「はあ?」

「(……え、何で睨まれてんの私。)」



千駿はニヤニヤとした笑みを一瞬で引っ込めて、何考えてんだお前はみたいな視線を向けてくる。


何考えてんだはこっちの台詞だと睨んでみるが、千駿は眼光鋭く私を見下ろし顔の距離を接近させてきた。




「変えたら、駄目だからな。」

「い、嫌!」

「変えたらキスする。」



何て、何て何て狡い男なんだこいつは!!!

我が幼なじみながらその俺様自己中さに泣けてくるぞ。


わなわなと握った拳を震わせながら千駿を見上げていれば、急にふっと優しくなる笑み。




「真子。困ったり、悲しんだりするときはこれからは俺を頼って?」

「……千駿、」

「希月さんよりも、俺を頼ってよ…。」



ふわり、私の肩に頭を預けるようにもたれ掛かってきた千駿。